上野支店モノづくり最前線レポート

上野支店モノづくり最前線レポート10

“通信インフラに貢献する製造メーカー” 「株式会社日興電機製作所さま」へおじゃましました!

代表取締役 和光 良一氏

接続端子かんを始めとした通信設備を製造する株式会社日興電機製作所を前社長から引き継いだ平成16年、NTTは光ファイバー回線ユーザーを3000万回線へ増やすなどとした中期経営計画の中で、メタルネットワークや固定電話網からユーザーの過半数を光ネットワークに移行させると発表しました。光通信設備の敷設に使う部品や材料の開発が遅れ、パラダイムシフトに取り残されそうになる中で、転機となったのは事業の「廃棄」でした。 最大の得意先に納めていた赤字製品の製造を中止し、15年間続けてきた新製品の開発プロジェクトの取り止めを決断されました。その代わり、自社の強みが生きる新分野の開拓を狙い、製品の売り上げと採算を見直した結果、既に利益が出ていて、売り上げが右肩上がりの製品を発見したのです。
「予期せぬ成功」というドラッカーの言葉に出合い、成長するために新しい事業に挑み続ける埼玉県桶川市の株式会社日興電機製作所へおじゃまして和光良一社長にお話を伺いました。

仕事で電話を使う全てのお客さまの「余計な心配」を減らします

当社は昭和23年、旧電電公社の前身にあたる役所へ勤めていた祖父により、一面焼け野原になった日本を興そうと創業されたのが「日興電機製作所」の社名の由来となっています。 「日本を興す」とは「日本を元気にすること」です。お客さまが、自らの仕事で成果を上げられることが、日本を元気にすることだと私たちは考えます。成果を上げる秘訣は集中することです。集中する為には、余計な心配を減らす必要があります。私たちは、お客さまの「仕事で電話を使う時の余計な心配を減らす」ことを通して、日本を元気にします。
創業以来、通信機器設備の開発・設計・製造を通じて通信インフラに貢献する製造メーカーとして歩んでまいりました。 具体例で言うと、電柱の近くに黒い四角いかばんのようものを見たことがあるかと思いますが、これが「接続端子かん」と呼ばれるもので、こういった通信インフラに関わる製品を製造・販売しております。また、これまでの通信機器設備の開発・製造と併せて、CTI関連製品など時代のニーズにマッチした製品の開発・製造も力強く推し進めております。

予期せぬ成功ほど、イノベーションの機会となるものはない

電話機の液晶画面に、電話をかけてきた相手の電話番号を表示する「ナンバーディスプレー機能」は、今ではほとんどの機種に搭載されています。しかし、このサービスが始まった平成10年頃には、まだ対応していない電話機が多くあったため、旧式の電話機でもサービスが受けられるように、電話機に接続して使う液晶画面付きのナンバーディスプレーアダプターを各社が発売したのです。

しかしながら、新型の電話機への移行が進んだこともあり、平成20年頃には、既にその多くが製造停止になっていました。その中で日興電機製作所が販売を続けていたのは、在庫が大量に残っていたからなのです。社内では「すでに終わった製品」という位置づけで、敗戦処理に入っていたのですが、ネット経由で細々と売っていたこのアダプターの売上は逆に伸びていたのです。年間の販売台数は、平成12年では500台ほどだったのですが、平成16年には2000台を超え、平成20年には3000台に迫っていました。

当初は「競合他社が製造をやめたからだろう」と、大して気にも留めなかったのですが、あまりの勢いに見過ごすことができない状況となっていました。それでも売上に占める割合が5%未満のこのアダプターを次の主力製品に据える気にはなれませんでした。 そんなとき、「予期せぬ成功」というドラッカーの言葉に出会ったことから、この製品を無視して会社の発展はないと気づき、いよいよ本腰を据えてヒットの理由を探ることにしました。 まずは手始めに、アダプターを購入した顧客企業を10社ほど訪問したのですが、そのほとんどがシステム開発系の会社で、美容室や飲食店の予約管理システムを作るために使用されていたことが分かりました。

埼玉のドラッカリアン和光良一
https://profile.ameba.jp/ameba/change-leader

電話をかけてきた顧客の過去の来店履歴などをパソコン画面へ自動で表示

このアダプターの機能は単に電話番号を画面に表示するだけではなく、電話とパソコンの両方に接続することで、電話に着信があったとき、相手の番号を店のデータベースと照合して、電話をかけてきた顧客の過去の来店履歴などをパソコン画面へ自動で表示することができます。 クレーム対応や常連客の情報を瞬時に得られる仕組みを、低コストで作れるため、中小企業や自営業者向けのシステム開発のツールとして重宝されていたのでした。 売れている理由が判明したことから、ようやくナンバーディスプレーアダプターを次の主力と位置づけ、販売強化に乗り出すこととなりました。

まず、細かいニーズを拾い上げた新機種を開発を決め、顧客訪問で要望を多く受けたUSBケーブルへの対応を実現しました。 従来品は一世代前のRS-232Cケーブルにしか対応していなかったため、顧客はわざわざ変換用アダプターを購入して対応されていました。この変換ケーブルが不要になったことで新機種は大変歓迎され、更に買い替えが進みました。

もともとWEBで告知・販売していただけだったのですが、販売サイトは自社で制作していたため、素人臭いデザインで「本気で販売を続ける気があるのか」と懸念される声もあったことから、新たに専門業者に制作を依頼し、使い勝手の良い本格的な販売サイトを構築いたしました。 その結果、平成21年度は2000万円強だったアダプターの売上は、平成25年度は8000万円強と4倍増となり、売上の20%を占めるまでの事業へと大きく成長し、数年続いた赤字を脱する原動力になりました。

アロハND6(ナンバーディスプレイアダプタ)のご案内
http://www.nikko-ew.co.jp/CTI/nd6.html

更に社内の効率化を目指して、ベルトコンベアの大量生産方式からトヨタのカンバン方式に代表されるような「セル生産方式」に切り替えました。ひとりで全工程を組み立てるというやり方です。 各セルが独立したラインとみなせるため、それぞれが異なる品目を作ることが出来、多品種少量生産に上手く対応可能となることで、一つのラインで多品種を流す場合に比べ、結果として段取り替えの回数も減りました。 また、セル内で組立が完結するため、工程間の仕掛り在庫が大幅に削減され、製造リードタイムも短縮出来ます。

従来のコンベアラインに比べ、設備も簡便で需要に応じたセルの増減も容易となり、レイアウト変更にも柔軟に対応可能です。 更に、各セルが独立して生産を行うため、他のセルの遅れによる影響がなくなり、仕掛り品や在庫品が大幅に削減された結果、工場の作業スペースも大きく空くこととなり作業効率も高められました。

カイゼンと改善の違い

カイゼンをカタカナで書く場合と、漢字で書く場合の意味の違いですが、当社でも、昔の「改善提案制度」の時には、「改善」と漢字で書かれていましたが、制度を見直したときに、「カイゼン」とカタカナ表記に変えました。

一般的な理解は、トヨタ生産方式などで、海外に輸出された概念だからカタカナなんだ、というものだと思います。それは、ある意味では間違いではありませんが、それだと漢字で書いた時と、カタカナで書いた時とでは、意味の違いがないことになってしまいます。

しかし、実際には明確な意味の違いが存在します。 漢字の概念が海外に輸出されただけならば、「改善」に相当する英語を訳語として当てれば済むのです。しかし、「カイゼン」は、コンセプトとして「改善」とは全く異なる部分があるのです。漢字で「改善」と書いた場合、辞書を引いてもらえば分かりますが、その意味は、「悪い所を直し、良くすること」です。そこに問題があるから改善するのです。まずもって、そこに「問題がある」と思われない限り、改善が図られることはありません。

ちょっと脇にそれますが、ここにメスを入れたのが「ヒヤリハット活動」ですね。小さな問題は慢性化すると、当たり前になってしまって、問題として認識されなくなってしまいます。 そうすると放置されて、いずれ重大な事故につながる。そうなる前に、小さな問題を問題として捉える意識を身につけましょう、というのがヒヤリハットの主旨です。問題を改善する、と言った場合、これは漢字の改善で良いのです。

カイゼンでは問題発生は、今までの仕事のやり方をより良くするためのきっかけに過ぎない

では、カタカナでカイゼンは、これに対して、どう違うか。 カイゼンは、「今、既に上手くいっているモノを、より良くする、より上手く行うためにする」ことなのです。問題はなくても良いし、問題なんかあろうがなかろうが関係なく、もっといい方法はないかと考えて行うのがカイゼンなのです。問題がないと始まらない、漢字の改善との違いがここにあります。

では、改善とカイゼンとでは、どのような差が出て来るのでしょうか? まず、何か問題が起きたときの姿勢が変わってきます。漢字の改善では、問題が起きたとき、問題が起きない状態への回復を目指します。問題が起きていない状態が正解であり、正しい状態なので、問題が起きることは悪いことです。悪いことを改めて直すがのが「改善」だからです。

これに対して、カタカナでカイゼンと書くコンセプトにおいては、問題が起きたとき、これを「カイゼンのチャンスだ」と捉えます。 つまり、それ以前よりも、もっと良い方法を構築するチャンスだと考えるのです。問題発生はカイゼンに取組むための入口に過ぎません。「カイゼン」は、問題が起きようが起きまいが関係なく、より良い仕事のやり方に変えて行くことだからです。

カイゼンのコンセプトの前では、問題発生が悪いことかどうかとか、そういうことに興味を持つ必要がありません。問題発生は、良いことでも悪いことでもなく、今までの仕事のやり方をより良くするための、きっかけに過ぎないのです。 そうすると、問題発生時の姿勢が異なるだけではなく、その対策のゴールも異なってきます。漢字の改善では、同じような問題が起きなければ、それで良しとします。改善されたと考えます。

しかし、カタカナのカイゼンは、それでは満足しません。単純に問題が起きなければそれで良いとは考えません。問題が起きない様にすると同時に、今までよりも、良い仕事の仕方に変わっていなければ満足しません。 例えば、それまで製造で使っていた金型などが壊れた、という問題が発生したとします。改善のコンセプトでは、昔と同じように治れば、それで良しとなります。

一方、カイゼンとしては、それだけでは不十分です。折角作り直すのであれば、それまで、金型を直さないと出来なかったようなカイゼンを行います。この違いは、更に長期的には大きな違いをもたらします。漢字の改善では、問題が起きなければ、仕事のやり方は変わりません。20年でも40年でも、問題が起きなければ、仕事のやり方は変わりません。いや、たとえ問題が起きたとしても、「改善」している限り、やっていることは変わらないかも知れません。

「改善」のコンセプトでは、放っておけば、許される限り現状維持を目指してしまいます。完璧な仕事の仕方をしているならば、それでもかまわないのかも知れませんが、もちろん、完璧な仕事のやり方などというものは存在しません。 一方、カタカナのカイゼンでは、何も問題が起きなくても、仕事のやり方は変わっていきます。数年でも同じやり方を続けるなどと言うことはありません。もっと良い方法というのは、常にあるはずだからです。

「悪い所を直す」という「改善」と、「既に上手くいっていることを、さらに良くする」という「カイゼン」

「悪い所を治す」という「改善」しか行っていなかった企業と、「既に上手くいっていることを、さらに良くする」という「カイゼン」に取り組んでいた企業とでは、数年後でさえ、大きな差が出ていることでしょう。もちろん、漢字で「改善」と書いて、既に良く行っていることより良く行う変化を起こすこと、という定義づけすることは出来るでしょう。 特に、「ミスや問題が起きることは悪いことだ」という、価値観の元では、「改善」という言葉は、強烈に現状維持を志向します。言葉の持つ力というのは、侮れません。言葉は発し手の意識に影響されると同時に、発し手の意識に影響を与えます。改善をカイゼンと表記することには、かなり意味があるのです。

CTIシステムが電話対応の余計な心配を解消します

《公式ウェブショップ》
http://www.nikko-ew.jp/?pid=88393204

CTIとは「電話とコンピューターの連動」
電話が鳴ると同時にパソコンの画面に、お客さまの名前・住所・電話番号などが表示されます

CTIの読み方は、そのまま「しーてぃーあい」と読みます。ちなみに「Computer Telephony Integration」 の略です。 「CTIとは何なのか?」をズバリひとことで言うと「電話とコンピューターの連動」です。ただ、これだけでは、まだあまりピンとこないですね。 これをビジネスや、生活の場でどう活かすのか? 一例を挙げてみます。CTIを使うと店舗などで電話が鳴ると同時に、かかってきた相手であるお客さまの顧客データがパソコンの画面に表示されます。 おそば屋さん、お寿司やさん、ラーメン屋さん、ピザ屋さんなどで電話が鳴ると同時にパソコンの画面に、お客さまの名前・住所・電話番号などが表示されれば、注文を取るのが楽になると同時に、聞き間違いも、大幅に減ったという事例が多数報告されています。

顧客データに「常連さんである」旨の登録をしておけば、新人スタッフでも「○○様、いつもご利用ありがとうございます!」という電話応対が可能になります。これ以外にも、電話とコンピューターの連動・CTIで出来ることは発想次第で、無限大に広がります。 業務効率の向上、顧客満足度の向上に、大きく貢献するのがCTIなのです。

電話受付業務に最適なCTIソフトとアロハのセット品

※「発信写録Ver21」は日本ソフト販売株式会社の製品です。
https://www.nipponsoft.co.jp/products/hsdoko21/

●電話受付業務に最適なナンバーディスプレイ対応CTIソフト「発信写録Ver19」と、アロハND5をセットにした製品です。
・電話が鳴ると同時に相手の情報を表示、電話にでる前に相手が分かる!
・既存顧客であればお客さま情報を、新規顧客であれば電話帳情報を表示!
・電話の応対内容(受注・予約・配達など)を登録し、次回着信時に履歴が確認出来る!
・地図ソフト(別売り)に連携し、照会画面から地図を表示でき配達業務にとても便利
・帳簿管理していた顧客を、電話番号だけで名前と住所を自動入力し短時間に登録!
・ひかり電話対応機器(※NTT対応機器)で利用出来ます

美容院・レストランなどリピート顧客を持つ店舗の活用事例

《導入の背景①》
・電話先でお客さまの確認と注文内容を手書きでスタッフが行っていましたが、注文ミスや時間のロスがしばしば起こりました。
・お客さまからの電話対応時に、名前などを聞き漏らしたりして困った経験がある。
・お客さまからの電話に対し自信を持って対応が出来なかった経験がある。
・お客さまの自宅の住所を調べる時間が掛かったり、行き先を間違えた経験がある。

《アロハPCを利用したCTI効果》
・お客さまより、電話での着信と同時に、以前に注文された時のデータベースの「注文内容日時、担当者等」が表示されることで、サービスの向上、お客さまへの好印象を与えることが出来ます。
・顧客からの電話の時に、新人スタッフでも失礼のない対応ができます。
・過去の情報から、お客さまの自宅先までの地図などを表示させることで、配達場所、配達時間等が把握出来ます。
・いたずら電話の防止にも役に立ちます。

《導入の背景②》
・ホテルや旅館への予約・問い合わせの電話をスタッフが受けた際に、ベテランスタッフであればリピーターや常連のお客さまの好みなどに合わせたコミュニケーションが可能であるが 新人スタッフが電話を受けた場合には、何か物足りない対応になってしまう。
・新人スタッフでも、お客さまを満足させられるような気の利いた対応が出来ないものだろうか?

《アロハPCを利用したCTI効果》
・CTIの活用により、電話が鳴ると同時にパソコンにスクリーンポップアップする顧客情報を確認しながら、電話応対をすることにより新人スタッフでも、電話を架けてきたお客さまの「宿泊履歴」や「好み」などといった利用履歴をモニタ画面で確認しながらコミュニケーションがとれるため、迅速な対応・より細やかな対応をすることが可能となり、結果として顧客満足度の向上につながった。

商号
株式会社 日興電機製作所
住所
〒363-0002 埼玉県桶川市赤堀1-7(桶川東部工業団地内)
代表者
代表取締役 和光 良一
事業内容
接続端子かん、加入者保安器、電話機、ナンバーディスプレイアダプタ(CTI関連製品)等の製造
ホームページ
http://www.nikko-ew.co.jp

~おわりに~
「イノベーションと企業家精神」という本の中でドラッカーは「ニッチ戦略には2つの狙いがある」と述べています。小さな領域において、実質的な独占を実現すること、そして、競争に免疫になろうとすること、挑戦を受けることさえないようにすることです。 大手企業が乗り出してない分野や、誰も注目していないような分野をねらって進出しようとする戦略のことですが、「独自化戦略」という言葉に置き換えられることもあります。 株式会社日興電機製作所では、在庫処分のために細々と販売していた「ナンバーディスプレイアダプター」に「予期せぬ成功」を見出し、「限定的なニーズ」を自社の強みとして最大限に活かすことで、独自化事業を実現されました。 ドラッカー流のコミュニケーションでは、「相手の言葉を使い、相手に受け入れやすい要求をすることが肝要」とされています。和光良一社長は、日々の経営をされる中で、「ドラッカーならどう考えるか?」、「ドラッカーなら何と言うだろうか?」と試行錯誤を重ねながら、判断されている生粋のドラッカリアンです。

マネジメントの父と呼ばれるピーター・ドラッカー。その哲学と理論は、今なお多くの経営者を動かし、企業の成長を支えています。 今回のレポートを通じて、低金利時代が長期化する中で、ますます競争が激化する我々金融機関も、まさに「集中と廃棄」を求められているのだなと強く実感しました。
【レポーター】 上野支店:(融資マネージャー)倉林 宏樹、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート⑨

“270年にわたるブランドストーリー” 「株式会社真多呂人形さま」へおじゃましました!

春の七草に始まり、桃、菖蒲など、日本には季節の草花に彩られたいろいろな「節句」があります。節句は奇数が重なる日をめでたいとした中国の考え方が奈良時代に伝えられたものだそうですが、稲作を中心とした日本の生活形態にうまくあてはまったことから、日本の行事として深く根をおろし、現代まで至っています。節句の風習から生まれた「ひな祭り」や「端午の節句」からは節句人形が誕生するなど、独自の人形文化が育まれました。

こうして長い歴史の中から、さまざまな人形が作られましたが、京都の上賀茂神社に仕える職人が祭器の余材で彫った人形に古い衣装のきれを貼ったのが始まりとされている「木目込人形(きめこみにんぎょう)」の伝統技法を駆使し、様々な人形を制作されている株式会社真多呂人形へおじゃまして金林健史社長にお話を伺いました。

代表取締役 金林健史氏

木目込み人形の始まり

いまからおよそ270年前の江戸元文年間(1730年代後半)に、京都の上賀茂神社に仕えていた高橋忠重という職人が作った小ぶりの人形が「木目込み人形」の始まりです。それは鴨川のほとりの柳の木を素材に木彫をほどこし、そこに溝を掘って神官の衣裳のきれを木目込んだものでした。以降、江戸・明治と木目込み人形はさまざまな変化を経て発展し、東京の人形師・吉野栄吉が京都から木目込みの技術を持ち帰り、これに改良を加えて現代木目込み人形の基礎を築きました。

木目込人形は、柳の木彫地をそのまま生かし、ちりめんや金襴などの着衣のきれを木の表へ直接貼りつけ、裂端を素地にあらかじめつけておいた筋に押し込む(きめ込む)ことからこの名があります。創始者が元文年間京都加茂神社の雑掌(ざっしょう)をしていた高橋忠重という人物と伝えられることや、その孫で文化年間頃人形界をふうびした大八郎という名手がいたことなどから、加茂人形、大八人形などとも呼ばれます。

初代から二代目、三代目へ…受け継がれる金林真多呂

真多呂人形の礎を築いた初代・金林真多呂から木目込みの伝統技法を継承し、さらに彫塑やデッサンを深耕し現代の新しい感覚を取り入れて数々の作品を世に生み出してきた二代目・金林真多呂。そして、現在、初代・二代目の築いてきた真多呂人形を受け継ぐ三代目がおります。父である二代目同様、彫刻家に師事し塑像やデッサンを学び、それを人形の原型づくりに活かしており、より真多呂人形の発展のため尽力しています。

(真多呂人形公式ネットショップ) https://www.mataro-doll.com/hina

 

中国生まれの節句が日本の風土にうまくとけこんだ

節句は、もともと中国から奈良時代に伝えられた風習で、それを稲作を中心とした日本人の生活のリズムにうまく適合させたことから、節句は日本の季節行事として深く根を降ろし、現代に至っています。昔はたくさんの節句がありましたが、このうち現代に伝わる五節句は、江戸時代に幕府がそれまでの節句をもとに公的な祝日として制定したものです。 五節句には、3月3日、5月5日のように奇数の重なる日が選ばれていますが、これも中国の考え方の影響です。ただし1月だけは1日(元旦)を別格とし、7日の人日(じんじつ)を五節句の中に取り入れています。

1月7日 人日(じんじつ)七草の節句
3月3日 上巳(じょうし/じょうみ)桃の節句・ひなまつり
5月5日 端午(たんご)菖蒲の節句
7月7日 七夕(たなばた/しちせき)星祭
9月9日 重陽(ちょうよう)菊の節句

女の子の健やかな成長と幸せを願って(雛人形)

もともと3月初めに行われた上巳の節句(じょうしのせっく)の際に、草や紙、木で作った人形(ひとがた)に自分の厄や災いを移して川に流す「流し雛」という行事と、平安時代に宮中で行われていた紙人形のままごと遊び「ひいな遊び」が合わさって生まれたと言われています。江戸時代になると、人形作りの技術が発展。雛人形がより精巧で豪華なものになるにつれて、雛人形は川に流すものではなく、飾るものへと変化していきました。 現代では女の子が生まれると健やかな成長と幸せを願い、その想いを込めて雛人形を飾り、毎年3月3日のひな祭りにお祝いをするようになりました。長い時を経てもなお、雛人形には女性の厄災を引き受ける役割を持ち、親が子を思う気持ちが込められているのです。

まろたび

手のひらに乗るほど小さな雛人形「またろび」

コンパクトを超えた、究極の超・コンパクトサイズ、それが「またろびシリーズ」です。 小さいながらもお人形の作りは伝統的工芸品指定の本格派。お手頃な価格も嬉しいところです。シンプルかつコンパクトでありながら、究極の様式美が映える雛人形を目指しました。小さなサイズには、真多呂人形のこだわりがギュッと凝縮されています。小さいけれども本格派、全て【伝統的工芸品】の指定を受けた確かな品質です。衣裳も全て正絹を使用しています。サイズだけではなく価格もコンパクト。飾るほど、見る程に愛着が湧く雛人形です。

雛人形に関するQ&A

Q.雛人形はいつから飾るもの?
A.決まりはありませんが、遅くとも2月の下旬までには飾ると良いでしょう。お天気の良い日に家族揃って雛人形を飾ると、絆もより深まることでしょう。

Q.雛人形はどこに飾ればいい?
A.一般的に飾る場所の決まりはありませんが、高温多湿、直射日光が当たる場所はお人形が傷む原因になるので避けましょう。

Q.ひな祭りが終わったら、早く片付けたほうがいいの?
A.しばしば「ひな祭りを過ぎても雛人形を飾っておくと結婚が遅れる」といった話を聞きますが、それは迷信です。しかし、長い出しっぱなしにしているとお人形が傷んでしまうことがあるため、ひな祭りを過ぎたら天気がよく乾燥している日を選んで早めに片づけましょう。

真多呂人形の雛人形

真多呂人形では大正8年の創業以来、木目込みの伝統技術を現代にそのまま引き継ぎ、木目込み人形を制作しております。「木目込み人形」は江戸時代、京都の上賀茂神社に仕えていた職人が木切れに布を埋め込んで(木目込んで)人形を作ったのが始まりとされています。真多呂人形は、上賀茂神社より木目込み人形の正統伝統者として唯一認定を受け、木目込みの伝統的技術を継承しています。歴史ある匠の技を忠実に守り、熟練の職人が一つひとつ丹精を込めて生み出したのが、真多呂人形の雛人形です。真多呂人形の雛人形は気品あるふっくらとした顔立ちに穏やかな笑みをたたえ、格調高いしい衣裳をまとった逸品です。見ているだけで心が和み、眺めれば眺めるほど味わい深さを感じていただけます。

男の子の強く健やかな成長を願って(五月人形)

現代では、「こどもの日」として祝われる端午の節句。奈良時代には、宮中で病気や災難を避けるために行われていた行事でした。江戸時代に入って貴族から武士へとこの風習が伝わると、時代の変遷とともに家の後継ぎとなる男の子の健やかな成長を祈り、一族の繁栄を願う重要な行事として庶民の間にも広がりました。 端午の節句に鎧や兜、武者人形を飾るようになったのは、武家社会から生まれた風習です。身の安全を願って神社へ鎧や兜を奉納するしきたりに由来しています。現代では、身体を守る鎧や兜が病気や事故から子供を守ってくれるように、という願いを込めて飾られます。

五月人形に関するQ&A

Q.いつ購入すればいいの?
A.五月人形は、店頭にさまざまな商品が並び始める3月初旬から4月中旬くらいまでにご購入されるとよいでしょう。

Q.五月人形はいつ飾ればいい?
A.五月人形を飾る時期ははっきりと決まってはいませんが、多くの方が春分の日を過ぎたあたりから4月中旬までには飾ることが多いようです。

Q.五月人形は誰が買うのが正しいの?
A.地域やご家庭によって異なりますが、母方の実家が買って贈ることが一般的な風習のようです。鯉のぼりも母方の実家が贈ることが多いようです。

《五月人形全商品一覧はこちらから》

《真多呂人形の五月人形》

真多呂人形では、武者人形や鎧・兜といった幅広い五月人形を制作しています。伝統技法を駆使し、細部までこだわった風格のある重厚な逸品が勢ぞろい。お部屋のインテリアとして気軽にお楽しみいただけるお手頃価格のものから、初節句などお祝い事の贈り物に最適な、最高の素材を贅沢に使った高級品まで、数多くの種類の五月人形を取り揃えております。

武者人形
金太郎や桃太郎、弁慶や牛若丸など伝説の英雄や物語の主人公などをモチーフに制作される武者人形。強くたくましくという男の子の成長への願いを形にしたお人形です。真多呂人形の武者人形は、木目込みの伝統技法を駆使し、ふっくらとした表情に精緻で荘厳な衣裳を組み合わせて尚武の気風を体現しています。

鎧・兜
真多呂人形の鎧・兜は、日本随一の名工である甲冑師・加藤一冑の作品。忠実な時代考証に基づく、細部にわたるまで再現性の高い本格的な鎧・兜は、工芸品としての美しさと重厚な雰囲気を合わせ持ちます。お子さま、お孫さまに本物の鎧・兜の良さを伝えるのにぴったりです。

木目込み人形、あなたの手で歴史を感じませんか?
初心者の方から、師範や教授を目指す方まで、個々のレベルに合わせて学べるコース

昨今、日本の良さや日本人の心が見直される事が多くなり日本の伝統文化であるお人形が見直される事が多くなってまいりました。お祝いや海外の方へのプレゼント、季節のお飾りにご自分でお人形をお作りになってみませんか? お人形だけでなく『季節ごとにお部屋のお飾りを楽しむ』事も真多呂人形学院ならお手伝いできます。

3月9日の「ミクの日」に際して「初音ミク雛」を発表

2018年3月3日の「ひな祭り」と3月9日の「ミクの日」に際して、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 監修のもと、ボーカロイドキャラクターがモデルの「初音ミク雛」を発表しました。《詳しい紹介はこちらから》

商号
株式会社真多呂人形
住所
〒110-8505 東京都台東区上野5-15-13
代表者
代表取締役 金林健史
事業内容
伝統工芸品の制作・販売
ホームページ
株式会社真多呂人形

~おわりに~
近年、伝統工芸品の需要、生産が低迷する中、伝統工芸品の制作に使用される用具や原材料の需要も後退し、供給が途絶えるなど用具・原材料の入手困難が深刻化しており、伝統工芸品の制作・生産活動や伝承者養成に支障が出ているそうです。その一方では、海外からの観光客の急増に伴い日本の伝統工芸品に対する国内外の評価が高まっており、伝統工芸品需要層の裾野も広がり始めております。

株式会社真多呂人形は台東区で100年以上、人形を作り続ける、非常に高い技術力を持った屈指の老舗日本人形店です。今回、新製品として発売した「またろび」は従来の常識を打ち破る商品ブランドとして、大きな注目を集めています。真多呂人形の3代目金林真多呂氏がリーダーシップをとり開発、「マンハッタンで雛人形を飾る」というコンセプトに基づき、手のひらにのるサイズで従来品より大幅に小さい人形となっております。 真多呂人形にはじっくりご覧いただけるショールーム「真多呂人形会館」があり、人形協会認定の「節句人形アドバイザー」が2名常駐されています。予算、設置場所に合わせて適切なアドバイスをしていただけますので、ぜひお気軽にご相談ください。
【レポーター】 上野支店:(リレーションG)高畑 陽輔、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート8

“エレベーターを自社にて設計・製造・販売まで” 「富士エレベーター株式会社さま」へおじゃましました!

代表取締役 真藤 李絵氏

「エレベーターやエスカレーターは、どのように昇降しているか知ってますか?」 マンションやビルには必ずあるといっていい“エレベーターやエスカレーター”。あまりにも身近な乗り物なので、普段は特に疑問を抱いたりすることは無いですが、なんとなく吊るされている程度で、その具体的な仕組みや構造はよく分からないですよね。 幅広いラインナップと、お客さまのニーズにあったプランで、エレベーターやエスカレーターを、自社にて設計・製造されている富士エレベーター株式会社の日高工場へおじゃまして、真藤李絵社長に詳しくお話を伺いました。

国内では、約50数万台にも及ぶエレベーターやエスカレーターが日々稼動していますが、その市場シェアは国内大手メーカー3社で70%を占めており、独立系と外資系の2社を加えた5大メーカーで市場の約90%を占めています。

日本における昇降機は「エレベーターとエスカレーター、及び小荷物専用エレベーター」を総称して呼ぶ用語です。エレベーターはかご床面積が1㎡を超え、または天井高さが1.2mを超えるものと規定されています。さらにエレベーターは大きくロープ式エレベーターと油圧式エレベーターに分けられます。昇降機の設置台数は、年間41,000台レベルで推移していますが、このうちエレベーターは約34,000台で、その90%以上がロープ式エレベーターで構成されています。

現在、ロープ式エレベーターの駆動方式は「つるべ式」が主流となっており、人が乗る“かご”と“つり合いおもり”がワイヤーロープによってつるべ式に繋がっており、巻上モーターの回転速度を制御して、かごを昇降させる方式です。つるべ式の特徴は、かごとつり合いおもりをつり合わせているため、モーターにかかる負荷が半減され、モーターの容量を小さくすることができることです。

昇降路には、かご、つり合いおもり、その両方をつなぐワイヤーロープ、かごやつり合いおもりをガイドするレール、かごと制御盤をつなぐ制御ケーブル、かごの位置を検出するスイッチ類が設置されています。

乗り心地に大きく影響するため、一定の速度に到達するまで、スムーズに加速、減速することが求められます。そのため、モーターの回転速度を細かく制御する必要がありますが、交流モーターは電源の周波数に依存した回転数でしか回せないため、速度を変えるには、電源の周波数を変える必要があります。

そのため「インバーター」という装置を使って、商用周波数を一旦直流に変換してから電圧を調整し、また周波数のちがう交流に変換することで、周波数を制御しながら、モーターの速度を変えているのです。

かつてエレベーターは、蒸気機関や内燃機関などで直接駆動されていましたが、現在ではほとんどが、電動モーターによって駆動されています。トラクション式の「機械室あり」タイプは、かごと釣合おもりの重量をバランスさせ、上部に取り付けた巻上機で効率よく駆動する、エレベーターのもっとも基本的なタイプです。

ロープ式の「機械室なし」タイプは、機械室が不要になり、建築上部の突出物がないので北側斜線制限・日影規制の影響が関係なく、また、建築上部に荷重がかからず昇降路を自由に設計できるタイプです。巻上機の設置場所は、巻上機を上部に設けるタイプと、下部に設けるタイプがあります。

平成21年9月にエレベーターの安全基準法が改正され、戸開走行保護装置の設置が義務付けされたことで、エレベーターの扉が開いたまま動いてしまう事を防止しています。駆動装置や制御器に不具合が発生した場合は自動的に停止。かごが停止していない場合は、その階のエレベーターの扉は開かないように施錠装置を設けるといった、安全性の強化が図られました。加えて、地震時管制運転装置の設置も義務付けされ、地震を感知した際に管制運転装置が働き、かごを最寄階へ自動停止させます。

地震大国の日本では、大きな地震が起きた時にエレベーターに乗っていると閉じ込められる場合があります。もし、そのような事態に巻き込まれた場合は、落ち着いて対処する事が大切です。地震によりエレベーターが緊急停止し、かごに閉じ込められてしまった場合は、慌てずに外部と連絡を取ることが大切です。 エレベーター内には、緊急時に外部と連絡を取る事ができるインターホンが設置されていますので、まずはこのボタンを押して外部に状況を知らせます。1回だけでは出ない可能性もありますので、何度も押したり、長押しを試みたりすることも必要です。 インターホンから連絡が取れない場合は、携帯電話やスマートホンを通じて連絡し、自分の状況を冷静に伝えて、救助を待ちます。エレベーター内に閉じ込められた場合は、絶対に扉をこじ開けないようにしてください。地震によってエレベーターが止まった場合は、扉の先がどのような状態になっているのか予測できず非常に危険です。

エレベーターに乗るときや乗場でかごを呼ぶときに押すボタン。かご内で、行き先を指定するときに押すボタンが並んでいる部分が“操作盤”ですが、そのボタン操作の指示を動作システムに伝え、機械を動かす司令を出したり、センサーで運転をコントロールしたりする部分が“制御盤”であり、機械操作をコントロールする中枢・頭脳と言える重要な場所で、組み込まれるパーツには様々なものがあります。

《電源コントロール》
ノーヒューズブレーカー、漏電ブレーカー、サーキットプロテクタ、電磁開閉器、電磁接触器、リレー、タイマーなど

《モーターをコントロール》
インバーター、サーボドライバー、ステッピングドライバーなど

《人が手動操作してコントロール》
押しボタンスイッチ、タッチパネル、セレクタスイッチなど

《プログラムを司る中枢》シーケンサーなどが、動作の司令を束ねて制御回路の伝達のON/OFF切り替えをするリレー方式には有接点方式と無接点方式があります。

《制御盤の機能》
①運転制御:呼びボタンの要求に応じて、自動的に、ドア開閉、かご起動・走行・減速停止、ドア開閉を行う。 電磁ブレーキの ON/OFF 制御も行う。
②速度制御:①の運転を行うための速度指令の生成、電動機に与える可変電圧可変周波数の電気を作成、電動機の回転速度を監視し、速度指令との偏差があると補正制御を行う。
③群制御:複数台併設の場合、乗場呼びに対して、適切なかごを判断・選択し、配車する。

『ホームエレベーター・老後や将来に備えて設置するケースも』 ホームエレベーターは、個人の住宅に設ける1~3人乗りのエレベーターで、家族に高齢の方がいらっしゃる場合だけでなく、40~50歳代の方が将来を見据えて取り入れたり、 幼いお子さんを持つご家庭で導入されるケースも増えています。また3階建住宅や地階、屋上のある2階建て住宅、家族が集うリビングが上階にあるプラン、また、階段を使えない愛犬のために設けたい、というケースも多くなっています。また、新築だけでなくリフォームをきっかけにエレベーターを設置したい、という要望を持つ方も増えてます。

低価額実現・省エネ設計

「低価額・省エネルギー」長年の経験と技術により、価格的にもご満足いただけるけるホームエレベーターです。また、軽量化設計のため、消費電力も低減されます。一般住宅用電源200Vで設置できます。 「消費電力の削減」駆動をインバーター化することにより、省エネルギーを実現。また、照明も待機時には自動的に消灯します。

安全機能

「地震時管制運転(有償付加仕様)」地震を感知した場合、エレベーターを速やかに最寄階へ停止させ、ドアを開きます。 「管理用キースイッチ(標準仕様)」エレベーターを使用しない場合休止させておくもので、セキュリティやエネルギーの面で効果あります。 「セーフティシュー(標準仕様)」ドアー閉まりかけでも先端のセーフティシューに触れると自動的にドアを反転して開きます。

多様なデザイン

様々なデザインに合わせ3つの乗り場デザインを設定しました。また、かご内室、床の仕上げバリエーションも豊富にご用意しました。

商号
富士エレベーター株式会社 FUJI Elevator Co,.Ltd
住所
本社:〒113-0033 東京都文京区本郷3-42-3/ TEL 03-5805-1087
工場:〒350-1221 埼玉県日高市下大谷沢143-14/ TEL 042-984-2005
代表者
代表取締役 真藤 李絵
事業内容
エレベーター設計・製造・販売 エレベーター部品販売、エレベーターリニュアル
ホームページ
富士エレベーター株式会社

~おわりに~
エレベーター事業は、新設だけではなく、設置済のエレベーターの保守・メンテナンス、さらにモダナイゼーション(古くなった装置のリニューアル)によっても収益を確保するストック型ビジネスであることが特色です。 最近は保守メンテだけを行う独立系のエレベーター会社も存在感を高めていますが、今後も設置後25年超のモダナイゼーションを必要とする機器の増加が見込まれるため、メーカー系も、引き続きストック型ビジネスの“うまみ”を享受できる分野であると言えます。普段、何気なく使っているエレベーターですが、そこには先端的な技術が多く含まれており、また、その技術はストック型のビジネスモデルの強化にも活用されています。今後は、この技術が日本だけではなく海外市場でも多く活かされ、海外の競合に対する差別化にもつながっていくことを期待したいと思います。
【レポーター】 上野支店:(リレーションG)小野 龍志、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート7

“雨の日快適宣言” 完全防水のレインウェアメーカー 「株式会社トキワさま」へおじゃましました!

代表取締役 萩原重睦氏

平成27年6月1日に施行された改正道路交通法により、自転車に乗りながら傘を差したり、携帯電話を操作する「ながら運転」をして交通事故を起こし、安全運転義務違反として検挙されるなど、自転車の運転に関する危険行為を3年以内に2回以上行い、検挙された人は「自転車運転者講習」を受けることが義務付けられました。 このような背景から、自転車で使用できることをうたったレインウェアなども販売されるようになっています。このたび東京都立産業貿易センター台東館5階で開催された都内の中小企業が有する優れた製品の販路開拓を支援する展示イベント「東京くらしのフェスティバル2018」に出展されるとの情報をいただき、会場内の出店ブースにお伺いしまして株式会社トキワの萩原重睦社長にお話しいただきました。

“東京2020年オリンピックの年に創業90周年を迎えます”

「私ども株式会社トキワは、昭和5年に故・萩原重二が「常盤防水布商会」の屋号にて当時でいう雨合羽の製造・行商を始めたのがルーツでございます。その創業以来、今日まで三世代約90年の長きにわたり『あなたのお役に…』のテーマを受け継いでまいりました。 私もまた『まず人に喜んでもらいたい』が人生と仕事に対する基本的な考え方です。その考え方を基本として一方通行でない相互のキャッチボール関係、つまり持ちつ持たれつ「共存共栄」の精神に重んじた関係を親近感をもって何人とでも保ちたいと思っております。 1億2000万人強とも言われております現在の日本人口の中でさえ、一生の間に出会える人はほんの僅かです。そんな僅かな出会いを、私どもは『恵まれた出会い』と考え、その『ご縁』を大切にしたいと思っております。ひとつの出会いから新しい発見をし、より良い生活環境を創造していくトキワは、皆さま方と共に利益を分かち合える関係でありたいと願っております。」

東京都北区下十条にて雨合羽の製造・卸売業「常盤防水布商会」を故・萩原重二が開業

<経営理念>
人との出会いを大切に素直な気持ちで人を愛し 相手に喜んでいただける仕事を情熱をもって 自らが喜びと感謝の気持ちで臨み共存共栄の輪を広げる

「世の大半の方が好まない『雨の日』を『良い天気』と言い続けて88年。株式会社トキワは、雨の日に活躍するオリジナルレインウェアやレインコートを企画から製造、そして販売と一貫して行っている会社です。“完全防水”に強いこだわりを持ち、特にここ20年近くはデリバリー業者向け商品に特化してきました。 その長年続いた業務用分野とは異なる販路のきっかけとなったのが、平成27年6月1日に改正となった道路交通法の『雨の日の自転車傘差し運転禁止』です。私どもが取り扱う商品をそれまで着たことのなかった人達も雨の日の自転車運転には必需品となりました。」

「そんな中、自転車用レインコートユーザーにこれまで感じていた不快感や不満点をリサーチして誕生した『雨先案内人サイクルレインコート』が『平成29年度東京都トライアル発注認定制度』の認定商品となりました。 今後は業務用で培ったノウハウを一般向け商品にも活かし、雨の日に事故のない安全な自転車運転をしていただきたいと思う私たちの想いを自社のオリジナル商品に乗せて届けたいと思っております。」

“レインコート・レインスーツ完全防水 3つのこだわり”

①防水布を使用している
生地の裏面に防水加工を施した防水布で製品を制作しています。雨水を弾くはっ水はもちろんのこと、激しい雨にも耐えられるようにJIS規格の基準値をクリアした耐水性のある生地(防水布)を使用しております。

傘地と防水布の耐水圧実験 YouTube

②ミシンの縫い目をテーピングしている
生地と生地は、糸ミシンで縫製されて製品になります。縫製部分には縫い目がありそこから雨水が漏水する恐れがある為、縫い目には全て裏面よりテーピングを施して漏水を防いでいます。

縫い目にテーピング加工 YouTube

③雨水が入らないデザイン(仕様)にしている
雨水は風のごとくあらゆるところから製品の中に入ってきます。トキワは長年蓄積した防水のノウハウをもとに、製品の中に雨水が入るのを防ぐデザイン(仕様)で製品を企画します。

“雨の日快適宣言”

トキワの「オリジナルオンリーワン製品」を通じて、皆さま方の雨の日の活動を快適にします!
「完全防水」に強いこだわりを持ち、自社ブランドのオリジナル製品として「レインウェア」「レイングッズ」「食品加工・厨房用エプロン」等の企画販売を行っています。 「安全」、「快適」、「便利」の三大要素を「ものづくり」のコンセプトに、アンケート調査で得た消費者の「こんなものが欲しかった」の声を製品開発に反映させながら自社ブランド製品を展開しております。

雨先案内人 暖 ジャケット・パンツセット

商号
株式会社トキワ TOKIWA Co., Ltd.
住所
東京都千代田区外神田6-4-5 TEL:03-3833-6661
代表者
代表取締役 萩原 重睦
事業内容
防水製品の企画・販売・製造業
ホームページ
株式会社トキワ

~おわりに~
平成27年6月の道路交通法改正により、自転車が加害者となる事故を抑止することを目的とし、自転車に関する14項目の危険行為が決められました。 この14項目の危険行為について、3年間のうち2回摘発を受けた場合、警察が行う「安全講習」を受講することが義務化され、仮に受講しなかった場合は、5万円以下の罰金が科されるようです。そして、その危険行為の中に「雨天時、傘をさしての運転」があり、警察による摘発の対象となっています。これまでも各都道府県が定める交通規則において「危険運転」として違反行為でしたが、今回は有料の安全講習の受講が義務化されたのです。

そもそも雨の日の自転車は荷物も増えるし、視界も悪いし、なによりレインコートを着ていても濡れてしまう顔や手や足など、どうしても苦労が多いものです。 株式会社トキワのレインウェアは「雨の日快適宣言」をキャッチフレーズに、徹底的なアンケート調査に基づいた消費者の声を多く製品へ反映させており、「完全防水」にこだわり「安全」「快適」「便利」をモノづくりのコンセプトとして徹底追及した自社開発製品ばかりです。 共働きが当たり前の昨今、保育園や幼稚園への自転車送迎、朝も帰りも雨だと憂鬱ですよね。 そんな時は「雨の日快適宣言」を試してみては如何でしょうか?
【レポーター】 上野支店:(事務G)松田 俊人、(リレーションG)小野 龍志、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート6

“次世代の安全を創造しつづける” 「株式会社ジェイウィンさま」へおじゃましました!

代表取締役 後藤 勝氏

平成30年6月、朝の通勤ラッシュを襲った「大阪北部地震」では、多くの人が電車に取り残され交通インフラは大混乱しました。更に、電気・ガス・水道などの復旧の遅れや、増加する外国人観光客への情報発信不足など、都市型災害の課題が浮き彫りとされました。 相次ぐ地震や火山噴火、想定を超える異常気象、頻発するテロや凶悪犯罪、IoT社会における新たな脅威となったサイバー攻撃など、我々の活動を取り巻くあらゆるリスクに対処する製品が集結する「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2018」において新製品を出展されるとの情報をいただき、会場内の出店ブースにお伺いしまして株式会社ジェイウィンの後藤勝社長にお話しいただきました。

「当社は、警察装備資機材の開発普及に長年努めてきた専門知識を有する社員で構成する〝次世代の安全を創造しつづける会社〟です。 平成23年6月の会社創業以来、皆さまのご指導・ご協力により既に多くの製品を開発し、ご採用いただいております。私たちの製品を通じて、多くの安心と安全を提供したい。そのために全社一丸となって新たな知識の吸収、技術の研鑽に日々、努めてまいります。どのようなオーダーにも極力、応えます。そのオーダーを実現することの先に、安心、安全な社会、多くの方の命や健康が関わることを知っているからです。 そして、作り手主導ではなく、実際の現場で起きていること、そこから生まれる声を第一に製品に反映して、現場で真に役立つ製品を生み出してまいります。1分、1秒を問われる現場で使われる製品を取り扱っているからこそ、お客さまのオーダーにも迅速に応えます。」

<経営理念>
1. 私たちは、製品を通じて安心、安全な世界を創出します
2. 私たちは、お客さまのオーダーに応えます
3. 私たちは、現場の声を大切にします
4. 私たちは、迅速な対応を心がけます

〝新開発:強制車両停止装置『ニンジャ』〟

ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックと国際的な大イベントを控え、諸外国から多くの選手や観光客の来日が見込まれており、テロ対策は治安関係機関にとって取り組むべき喫緊の課題となっております。 近年、自動車など簡単に入手できる手段で繁華街などの「ソフトターゲット」を襲う手口が欧州で繰り返されてきました。各国は観光地などでの車両の流入制限など対策を講じていますが、歯止めのかからないテロに衝撃が広がっている状況にあります。

当社が新開発した強制車両停止装置『ニンジャ』は、突発的に発生し不規則に走行する危険運転の車両へ対応するため、迅速な設置や撤収が可能なだけでなく複数台を連結して使用することで、衝突と同時に車両を“コの字型”に包み込み、安全・確実に停止させることができる構造となっています。 先端に手裏剣のような金具がついており、横からは“人”という文字に見えることなどから『ニンジャ』と名付けました。日々、現場を管轄する警察官や機動捜査隊員と接する中で、現在使用している阻止柵等の問題点など現場の様々な声を取り入れて生まれた新製品となっています。

〝オーダーのその先にあるニーズまで汲み取った『LED発炎灯』〟

『LED発炎灯(ピカッ太Ⓡ)』

「当社に届いた九州にある高速道路交通警察隊の隊員からのオーダー『手軽に持ち運べて、しかもアスファルトを傷めず煙の出ない発煙筒をつくってほしい』、本来発煙筒の役割は、往来の激しい高速道路において、通行車両に自身の存在を確実に伝えるものです。 既に、様々な事故防止用資器材は用意していたものの、手軽に持ち運べるうえ、発煙筒と同等の視認性を持つものが作れるのだろうか。そもそも、そんなものが必要なのだろうか。これまでにないオーダーにジェイウィン一同、思案に暮れました。」

「実現性はもとより、その後の採算なども考えれば他社でも二の足を踏むようなオーダーの製品化に踏み切った理由は『お客さまの熱心さ』、オーダーしてくれた隊員の方自らが、透明のパイプを火で炙って作り上げた試作をみせてくれました。 お客さまをここまで駆り立てた背景には、現場において相応の理由があるはず。採算性などよりも、このオーダーは無視できないなという思いが強かったです。まずは、今までのノウハウや製品の中から、思いを具現化する方法はないか考え始めました。」

「今回のオーダーで実現しなくてはならない必須条件が、発煙筒の“炎”の再現。当然ですが、使用した際にそれが発煙筒であることを往来の車に知らせなくてはなりません。そのため、単に赤く光っている“何か”では要件を満たしていないのです。超高輝度LED48個を発光させているのですが、明滅のパターンにはかなり気を配りました。表現が難しいのですが単なる点滅でなく『チラチラ』光ることで、かなり炎の再現はできたのではないかと自負しています。」

「これだけに終わらないのがジェイウィンたる所以と言えます。まずは、消費電力を抑えた点。電力を大きくして明るくすることは簡単ですが、このぶん本体内に熱がこもり、故障の恐れも出てくる。いざという時に使えなくなっては意味がないですから。 また、本体重量は電池を含んで280g、長さも260mmとかなりコンパクトに仕上げ、オーダー主の予想以上に手軽に持ち運べるようにしました。別売で肩かけケースを用意していますが、それに5本入れて楽に走れます。」

〝世の中の動向から安全の需要を読み取る〟

『ネットキャッチャーJDC−10』

「“ドローン”が話題になった時、うちの会社ならどんな安全対策を講じられるか。今ある刺股の改良や高機能化では十分な効果を発揮できないなら、新しいものを作ろうと、そこで考えたのがネットを発射する形の『ネットキャッチャーJDC-10』の原型。 他社にも類似品はあったものの屋内用のため射程距離が短いこと、さらに使い捨てであるなどの問題がありました。商品としてはそれで良いのかもしれませんが、使用する方のことを考えると、我々としては改良の余地があったと判断しました。」

「まず考慮した点が射程距離。従来品の目の前に向けて4~5mでは上空のドローンに向けて発射した際には、重力の関係で当然、それ未満の距離に落ち込んでしまいます。そこで当社では本体のヘッド部分や発射源を改良し、約8~12mまで射程距離を伸ばすことを実現しました。 通常、この手の発射源には炭酸ガスが使われていますが、私どもは窒素ガスを使用し、寒い場所でも使えるメリットがあります。しかし、窒素ガスボンベそのものが世に出回っていなかったこと。どうしても窒素ガスボンベがほしかったけど、試作品で用意してもらうのにもボンベメーカーの方はなかなか首を縦に振らないため、試作品用にもかなり大量のオーダーが必要となりました。 また、ボンベに穴を開けるニードルの大きさや、ニードルがボンベに差し込まれる角度、深度は何度も試作を重ねました。ガスの圧力を効率的に発射エネルギーに変える機構こそが、長距離射程を実現しています。ここが“ウチならではの技術”です。」

「もうひとつ、『ネットキャッチャーJDC-10』を作る上で絶対に実現したかった構造があります。それは“繰り返し使えること”。 従来品は基本的に使い捨てで、繰り返し、練習で使えなくては意味がないという事は話していました。基本的にガスボンベを交換すれば、ネットの物理的な故障などがない限り、無制限で利用できることは『ネットキャッチャー JDC-10』の大きな特徴と言えます。 実際に導入した現場からも、繰り返し訓練できたので、実践で役立ったという声が届いています。」

《空転刺股》 回転部を握ることで、抵抗されても 空転するので力負けしません。

《可搬式車両阻止アングル》折りたためてコンパクトに収納、移動、保管ができます。従来の固定式と同等に強靱です。 積み重ねても保管出来るので場所を取りません!

《ジェイジャッキPRO》タイヤを持ち上げ360度自在に車両を移動出来ます。延長レバーとベアリング内蔵ローラーの効果で、軽い力で楽に上がります。安心の日本製、信頼のラチェット機械式です。

〝ジェイウィンは明日の安全を創造します〟

「当社は警察装備資機材の開発から製造・販売までの専門会社ですが、レンタル事業も行っております。 各資機材もすべて美品の専用品を豊富に保有しており、行幸啓、国際会議等の重要警備を多く手掛け高評価をいただいております。長い経験から培われた専門知識と経験に加えて、現場のニーズを最大限に優先した『命が関わる現場で真に役立つ製品作り』を実現するための研鑽を日々重ねております。 お客さまの現場にとって何が必要なのか、環境改善や安全性の向上に寄与する企画も手がけてまいります。今後も皆さまのご期待に応えるべく今までなかった〝次世代の安全を創造するため〟の体制を拡充してまいります。」

商号
株式会社 ジェイウィン
住所
東京都千代田区外神田6-5-3 TEL:03-5816-2755
代表者
代表取締役 後藤 勝
事業内容
警察装備品の企画、開発、製造、販売、レンタル
ホームページ
株式会社 ジェイウィン

~おわりに~
繰り返される「想定外」、いつ起こるか分からない「自然災害」、知能犯罪やサイバー攻撃などの「新たな脅威」など我々の活動を脅かすリスクはますます複雑多様化しております。 当社が開発したドローン捕獲器「ネットキャッチャーJDC-10」は平成28年5月に開催された「伊勢志摩サミット(先進国首脳会議)」にも導入されるなど、そのクオリティの高さは折り紙付きです。オーダーありきではなく、自分達なら何ができるか、という疑問から走り出し、さらには使用する側の立場から「繰り返し利用できなくては練習できない。練習できなければ、いざという時に使えない」という部分まで見込める確かな先見性。この製品からも、当社が商品としてではなく、まずは使用する側の立場、つまり安心、安全を第一に考えている姿勢と、それを形にできる確かな技術と経験に裏付けされていることが分かります。 我々、金融機関も様々なリスクに晒されており、不測の事態が起きたとき、どれだけ迅速に行動ができるか、サイバーセキュリティという新たな脅威が現実のものとなるなかで、世の中の変化の早さを念頭にスピード感をもってリスクマネジメントの高度化を図ってまいります。
【レポーター】 上野支店:(リレーションG)小野 龍志、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート5

“世界の人々に感動してもらえるモノづくりを目指す”
遠心機メーカー「株式会社コクサンさま」へおじゃましました!

代表取締役 平井光治氏

「遠心分離機」はもともと生化学研究、特にタンパク質や遺伝子の解析を行う実験において、試料の調整など実験の基礎的な部分で多用される装置であり、今日では多くの研究室や生産の現場で活用されています。「遠心分離機」という言葉は聞いたことがあっても、一般の方々が日常生活で目にすることは殆どありません。 しかしながら、「遠心分離機」を用いなければ生み出せないものはたくさんあり、食品・医療・IT関連など様々な業界を縁の下で支えている重要な機械なのです。

株式会社コクサンは大正8年の創業以来約100年の歴史と実績を持ち、机の上に乗る卓上型から重さ数トンに及ぶ大型機まで自社にて製造・販売されている老舗企業です。“遠心力”にこだわり抜き、「遠心分離機」の製造に特化したリーディングカンパニーとして業界をけん引してきた株式会社コクサンの平井光治社長にお話しを伺いました。

「当社は、1919年(大正8年)の創業以来、“モノづくり”専一に、今日に至りました。 この間、第2次世界大戦という人類史上未曾有の動乱、科学技術の急速な進歩、そして現在、IT革命といわれる新たな技術革新が進行しています。 この時代の変遷の中にあって、当社の約100年の歴史が培った技術屋魂は、時代が要求する革新技術に常に取り組んでまいりました。 この姿勢が、当社の『飛翔』の精神を確実な形にして、“モノづくり”で、今、21世紀へアクセスしています。これは『英知』です。社員一人一人の英知、お客さまよりいただく英知、これらの英知を集約したいときに、『飛翔』のためのより強いエネルギーとなって、夢と希望の実現を確実なものとしてくれると確信しています。」

<経営理念>
「私たちの会社は世界の人々に感動してもらえるモノづくりをめざしつづけます」 「会社全員が同じ目標を持ち、会社及びお客さまの要望にチャレンジします」

〝世界の人々に感動してもらえるモノづくりを目指し続けます〟

そもそも「遠心分離機」とは遠心力を発生させて固体と液体を分離させる、または水と油のように、互いに溶け合わない比重の異なる液体と液体を分離させる装置で、機械内部に回転体を備えそれを高速で回転させることで遠心力を得る仕組みです。 技術の進化に伴い、“ナノレベル”まで遠心分離できるようになったことで、新たな領域の製品や研究開発等にも利用され始めており、リサイクル分野や再生エネルギーの精製などにも応用されるなど「遠心分離機」の可能性は今後も更に広がっていくと思われます。

さらに進化した「卓上遠心機H-36α」

大正8年、台東区御徒町に『平井製造所』を設立し、“医療理化学用の電気遠心機”の製造を開始いたしました。戦後、昭和23年『 国産遠心器株式会社』へ組織変更、昭和37年埼玉県浦和市(現:さいたま市)に新工場を建設し現在地へ移転しました。その後、平成5年『株式会社コクサン』に社名変更し現在に至っております。」

「創業以来、一貫して遠心機一筋、自社工場にて開発・設計から組立・製造まで行っているため、お客さまの要望に即座に対応できるのが当社の強みです。 『もっと回転数を上げて欲しい』『強度を更に高めて欲しい』など様々な要望に真摯に応え続けてきたからこそ、技術力が向上し結果としてお客さまからの信頼を得ることができたのだと思います。 また、その様なきめ細かなお客さま対応ができるのは、風通しの良い社風があるからで、営業部門がお客さまのニーズを引き出し、設計部門が図面を引き、製造部門の技術者が製品として仕上げていく。各部門が問題点を共有し、意見交換しながら、連携して製品を作り上げていきます。年齢や経験に関係なく、意見交換ができる環境があることも強みの一つだと思います。」

「当社の製品はお客さまの設備の安定稼動に大きく貢献することができ、いつまでも安心してお使いいただけるよう、納品後もお客さまに対するアフターフォローを徹底して行なっています。 経験を活かしたメンテナンスを含め、稼働中の製品に対する技術的な要求にも常に対応しており、部品の取り寄せやエンジニアのノウハウも受け継ぎながら、万が一のトラブルに迅速に対応できる態勢を備えています。」

〝遠心分離機で究極の『日本酒しぼり機』を発明!〟

「秋田県総合食品研究センター・醸造試験場からの依頼を受けて共同開発し、平成17年に特許を取得。世界で唯一当社だけが製造販売しています。 製品名は「吟醸もろみ上槽システム」で60リットル用の「H-130I1H(S)」となっています。既に全国で20社程度の蔵元が導入しており、吟醸酒の商品展開の可能性を大きく広げることに貢献できました。」(遠心分離方式による清酒もろみの上槽方法及び上槽装置:特許第3650779号)

「醪(モロミ)を回転タンク(バスケット)に入れ、冷却しながら1分間に2,500回転というスピードで回転させると『酒と酒粕』に分離され、お酒が搾られるという仕組みです。 ステンレス容器のため、通常の搾りで発生してしまう可能性のある酒袋の臭いがお酒に移る心配がなく、冷却された密閉空間で醪を分離するため、高い吟醸香が残り、「荒走り」「中取り」「責め」というような品質のバラツキが出ず、香味ともに均一な酒質に出来あがるという特徴をもっています。 遠心力で上槽を行うため、原酒にかかる負担が極めて少ないことから、雫酒のような美しい日本酒を製造することが可能となっています。」


「遠心分離方式による新しい上槽システムの開発と普及」

商号
株式会社 コクサン
住所
埼玉県さいたま市西堀7-8-16 TEL:048-853-7711
代表者
代表取締役社長 平井 光治
事業内容
《医療理化学用》 冷却高速遠心機/微量用卓上遠心機/卓上冷却遠心機/冷却多本架遠心機
《産業用》 横型連続式遠心分離機/全自動底部排出型遠心分離機/オートマチックディスラッジャー 半導体製造用スピンドライヤー/ロボット対応遠心機
ホームページ
株式会社 コクサン

~おわりに~
昔の遊園地に「ローター」と呼ばれる、洗濯機のドラムを大きくしたような遊具がありました。円筒形の部屋に入るとそれが回転しはじめて、中の人間が壁に張り付き、床がやがて下がって、足が宙に浮く状態になる、という乗り物で、“遠心力”の作用を手軽に体験できる装置でしたが、最近はあまり見かけなくなりました。遠心力を利用した技術は他にも古くからあり、子供のころ自作した“ぶんぶんゴマ”なども遠心力を利用したものでした。 株式会社 コクサンは遠心分離機一筋で来年創業100周年を迎える老舗企業ですが、この100年間は昭和恐慌、世界大戦、ニクソン・ショック、石油危機、バブル経済の崩壊、リーマンショックなどなど、数々の時代の大きな荒波を乗り越えなければなりませんでした。 「明確な企業理念や経営理念をもち順守している」「長期的な視点に立った経営」「伝統の継承の一方革新に取り組む」「従業員を大切にしている」など長寿企業の共通要素が株式会社 コクサンにおいても確実に引き継がれていました。ITの登場で、経営環境はかつて経験したことのないほど変化のスピードが速まっており、またこれによって変化の方向性が読みにくくなっています。 当金庫としても従来の商品・サービスだけを提供するのではなく、商品・サービスを通じてお客さまの問題、課題までを解決できるようなサポート態勢を確立してまいります。
【レポーター】 上野支店:(リレーションG)高畑 陽輔、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート4

“最新機器と世界の工具でモノづくりをサポート” 「シーフォース株式会社さま」へおじゃましました!

代表取締役 佐々木一富氏

〝世界の工具が勢揃い!〟初心者からプロ向けまで「モノづくりをする人に喜んでいただけるショップ」を目指して、作業工具から3Dプリンターなどの最新機器まで豊富な品揃えで、お客さまのモノづくりをサポートする同社へおじゃまして、モノづくりの最前線をご紹介させていただきます。

シーフォース株式会社は「モノづくり」をサポートする為の産業機械・作業工具などを取り扱っていますが、全国有数の品揃えと専門スタッフの高度な知識を武器に「製造メーカー」と「専門商社」としての2つの軸でお客さまにより良い提案を行っています。 「製造メーカー」としては、レーザー機器や3D機器関連など機械から工具までの製造を行い、お客さまのニーズにあった製品を製造販売しており、「商社」としては、豊富な在庫を背景に、日本国内のメーカー商品は元より、世界15ヶ国の製品の販売拠点となっています。 製造・販売・技術・サービスを最大限に活かし開発・製造・商品ラインナップ・アドバイスまでお客さまのご要望に、迅速丁寧にお応えできるよう努力されているシーフォース株式会社の佐々木一富社長にお話しを伺いました。

「私たちシーフォースが考えるビジネスライフは、『人生を楽しく』これに限ります。シーフォースは、おかげさまで退職する人がほとんどいません。それはなぜか考えたところ、おそらくビジネスライフが充実しているからだと思います。
『仕事を楽しく』『人間関係も楽しく』『プライベートも楽しく』楽しいということには、全てが含まれていると思います。楽しいから仕事も頑張れる!楽しいから新しい考えが生まれる!ビジネスライフと言っても1年の2/3は仕事に関わった時間になります。だからこそ楽しくビジネスを一緒にしたいと思っています。いや! 楽しくしましょう。
シーフォースは、新卒者も中途採用者も半々で在席していますが、離職率も非常に低いです。社員募集で、面接にくる方の中には、シーフォースで働いている社員の兄弟や友達も来るぐらいです。」

〝私たちが、お客さまの「モノ作り」をサポートします〟

「当社は昭和5年『佐々木商店』として個人創業して以来、80年以上にわたって台東区で工具類の製造・販売を行ってきました。現在では、世界15カ国以上から工具や大型機械などを輸入、レーザー機器などは自社開発から製造・販売まで行っています。 平成12年に小売事業と卸事業を分けるため法人設立して今年で18周年を迎えましたが、〝無いものは『作る』、良いものは『仕入れる』〟をモットーに、「モノづくり」をする為の機械や作業工具を海外から仕入れることで、より良いものをより安く提供することを目指してきました。 今では、自社オリジナル製品の開発と自社内での製造を実現し、輸入品より高品質の製品を低価格で提供できるようになりました。当社は小売店から始まったので、消費者の皆さまに直に接し、日々会話することが出来たからこそ質の高い製品の開発と提供を実現出来たのだと思っています。最新の機械と作業工具により、日本の「モノづくり」に少しでも貢献できるような会社作りを目指し、これからも日々精進していきたいと思っています。」

【工具部】〝自社製品から輸入工具まで1万点以上の品揃え〟

「当社の1階は自社製品から世界の工具まで約1万点の品揃えで「モノづくり」をサポートする工具部となっております。低価格の工具から高級工具まで一般の方からプロの方まで幅広いユーザー層に納得していただける価格と性能でお客さまをサポートします。」

【開発部】〝自社開発するからお客さまのニーズに対応〟

「開発部は、レーザー関連機器、超音波機器やケミカル製品などを自社開発しています。表面処理に関連するメッキ液やコーティング材の開発も行っています。お客さまのご要望により、研究開発を行っているので、特注設計や仕様に合った開発も日々行っています。」

【機械部】〝最新の3Dプリンターからレーザー機器などを販売〟

「当社の3階は最新の機械類が見られる唯一のショールーム。是非ご来店いただき、3Dプリンターやレーザー機器など最新の工作機械をご覧ください。」

「〝モノづくり〟をサポートするシーフォース機器ショールーム。〝一年中、展示会〟 をコンセプトにオープンしたショールームです。常時、最新機器を展示しており、こちらのある機器類は、自社製品か当社が総代理店の製品ですので、この展示場のみでしかご覧いただけないものばかりです。『試作は自社で行いたい』『こんな加工を行いたい』『新規の設備をしたい』そんな悩みが変わるかもしれません。」

「最新のレーザー機器から3Dプリンター、表面処理まで〝モノづくり〟を変える最新機器がご覧いただけます。当社のスタッフが、デモから機器の説明まで丁寧に行わせていただきます。 皆さまの加工の幅が広がる展示スペースだと思います。全国から多種多様の業界の方がご来社いただき、皆さまから『来て良かったよ!』『この場所楽しいね!』と言っていただいております。是非お時間がありましたら、ご来社お待ちしております。」

〝Lasox レーザーシステム〟

●Lasoxシステムは、オールインワンシステム
『誰でも簡単に使える』 『設置場所を選ばない『数多くの機能を装備』日本で設計から組立まで行われている、安心高性能なレーザー加工装置。
●Lasoxシステムが選ばれる理由
数百社に導入されている理由は機械メーカーとしての視点より、加工をする技術者の目線で作られてたマーキング装置。レーザー加工を10年以上行っていた職人のノウハウを機械に反映させた使いやすさと機能が集約されたレーザー装置です。

「Lasox レーザーマーカー 」

【加工部】〝お客さまの製品を作る。加工のプロが丁寧に作業〟

【メッキ加工】 各種金属にハイクオリティーなメッキを行います。貴金属はもちろん大きなパーツのメッキも可能です。自社でメッキ液から精製しているので、当社ならではのメッキ色もあります。1個からお受けいたします。

【鋳造(キャスト)加工】 樹脂モデルやワックスモデル、などを鋳造して真鍮や銀・金などの金属にします。今では3Dプリントで出力したモデルも鋳造で金属に変える事ができます。1個/1gから鋳造します。

【3D造型出力】 最新の3Dプリンター(造型機)で造型出力を行っています。樹脂の種類も豊富で用途に合わせて造型いたします。1個から出力のご依頼をお受けします。

「加工部とは、加工(受託)加工等も行う事業部です。3D関連加工から、レーザー加工、鋳造、メッキまで全ての加工を自社で行います。自社で行うからこそ、お客さまのニーズに合わせる事ができます。加工のプロフェッショナルが加工製造を行います。個人の方から企業まで幅広いユーザー層の「モノづくり」をお手伝いいたします。」

【自社設備】 ブラザー 5軸フライス・MAZAC CNC旋盤・汎用旋盤・AMADA 折り曲げ機 金属用 FIBER レーザー切断機・Co2 樹脂用 レーザー切断機・レーザーマーカー レーザー溶接機・アーク溶接機・3D-造形機・3D-スキャナー・メッキ装置 バフモーター・サンドブラスター・UV印刷機・銀鏡塗装

【加工ネット】〝モノづくりで未来づくり〟

「レーザーマーキング・メッキ・3Dプリント・UVプリント・鋳造・宝飾加工など、もの作りをするネットショップ。いろいろな加工全般を、低価格・高品質にてご提供しています。個人からプロまで、便利に使っていただける加工屋さんを目指し、一個から量産まで幅広く対応いたします!」http://www.kakounet.com/

【EC事業部】〝直営ショップ以外にも通販での購入も可能〟

「シーフォースダイレクトショップとカタログ通販。当社の製品は、直営ショップ以外にも通販での購入も可能です。シーフォースWEBショップやシーフォース工具総合カタログから注文いただけます。」

〝御徒町でアート!彫金ギャラリーの『アートグラウンド』〟

今回お話を伺った本社ビルの4階は当社の工具類を使って制作された金属アートを展示した〝メタルアートギャラリー〟になっていて、全国の美術学校の教授や日本を代表する作家の金属アート作品が常時展示されております。 この場所でしか見ることのできない貴重な作品が多数展示されておりますので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。

商号
シーフォース株式会社 Sea Force Corporation
住所
東京都台東区台東4-18-11  TEL:03-5817-1550
代表者
代表取締役 佐々木 一富
事業内容
レーザー機器製造販売・3Dプリンター製品販売・3Dソフト販売・作業工具製造販売 ケミカル製品製造販売・産業機器開発製造販売・メッキ加工・レーザー加工 3D造型出力・3Dデータ作成
ホームページ
シーフォース株式会社

~おわりに~
徒蔵(カチクラ)エリアは古くからの大工文化を受け継いだ街でもあるため、地域に根付いた個人経営の工具店が多く存在している地域であり、職人が使用する本格的で高度な電動工具やエンジン工具を取り扱っているお店が多いことが特徴です。 シーフォース株式会社は昭和5年に「佐々木商店」として個人創業した工具店でしたが、現在では最新の3Dプリンターの販売を主軸に、レーザー機器や産業機器の開発や製造、そして作業工具の通信販売まで手掛ける総合的な企業として大手企業や有名大学と取引を行っております。 中小企業の経営者の高齢化が進む中、経営者の世代交代、事業承継の円滑化が大きな問題となっていますが、その中で、従前からの事業をそのまま承継するのではなく、先代の築いた経営資源を生かしつつ新しい事業に挑戦する「ベンチャー型事業承継」を推進する動きが活発となっています。 シーフォース株式会社はまさに老舗の工具販売店を、工具のネット通販会社に変革、加えて産業機器を自社開発し機械メーカへ発展させるなどして、大きく事業を拡大して来られました。 長期にわたり事業を続けている中小企業者はたくさんあり、事業承継のタイミングも今後ますます増える状況の中、「ベンチャー型事業承継」を実践し新たなる繁栄を獲得する企業がますます増える様、当庫としてもバックアップしてまいります。
【レポーター】 上野支店:(事務G)松田 俊人・近藤 彩香、(リレーションG)高畑 陽輔、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート3

“これまでのメーカーにやれなかった事を実現していく” 国産時計メーカー「株式会社マルゼキさま」へおじゃましました!

代表取締役 関口八重子氏

〝秀逸なデザイン時計〟を幅広く研究し、独自の商品コンセプトを持って商品ラインを開発展開、「出来なかったことの実現」「妥協を許さない商品づくり、品質へのこだわり、納得のコスト」「一流品より一級品を」という3つの基本理念のもと、技術の粋を尽くし、常に最高の時計のづくりを目指している同社へおじゃまして、モノづくりの最前線をご紹介させていただきます。

今回は平成30年9月4日~7日に東京・江東区の東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催された「第86回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2018」において、新しい香りとカラーのフレグランスウォッチ「香/KAORU」の新モデルを発表されるとの情報をいただき、会場内の出店ブースにお伺いしまして株式会社マルゼキの関口八重子社長にお話しいただきました。

「現在の時計業界、特に国産時計メーカーにおいては販売にともなうデザイン、価格等がニーズに合っていないために大変苦戦している状況です。 そこで、当社の製品はヨーロッパ・アメリカ等のデザインを日本人の好みに合った色・型・大きさに直し、独自の商品に仕上げ、小ロットにて生産することを基本にしています。『これまでのメーカーにやれなかった事を実現していく』を基本理念として平成9年にマルゼキを創業いたしました。 当社は、常に顧客満足を追求し新商品の開発に取り組み、毎年多数のアイテムを市場にデビューさせ続けていますが、この度おみやげにも贈りものにも最適なフレグランスウォッチ「香/KAORU」」シリーズに新たな香りとカラーの新バージョンを追加し9月より発売開始することとなりました。」

ValuePress! 株式会社マルゼキのプレスリリース/広報・PR情報
マルゼキがこの春に発売したフレグランスウォッチ「香/KAORU」に新たな香りとカラーの新バージョンを追加し9月より発売開始。

〝フレグランスウォッチ「香/KAORU」について〟

コンセプトは「時間を示すだけの機能から、香りを届けるアイテムへ」。 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催へ向けて急拡大するインバウンド(訪日外国人旅行者)需要に向けて開発。旅の思い出は、景色だけでなくその場で感じた空気や香りもその一部。 日本のモノづくりが誇る技術と思いに呼応するように海外ユーザーからのアクセスが急増し、予想を上回る当社のヒット商品となっています。

平成30年4月2日(月)に販売を開始したフレグランスウォッチ「香/KAORU」は、4月発売から6月までに楽天市場の“腕時計ランキング”で1位(デイリーおよび週間)を獲得するなど好評を得ている新シリーズ。 品質にもこだわり、当社と老舗香料メーカー、ゴムメーカーがタッグを組んで〝メイド・イン・ジャパン〟のクオリティーに仕上げており、従来の「桜」「抹茶」「檜」に加え、新たに「和墨」「柚子」「椿」の3つの香りが登場いたしました。

【椿】TSUBAKI 控えめな素晴らしさ気取らない優美さ 海外からは東洋的でその端正な美しさに「日本のバラ」という賛辞が捧げられ、オペラ「椿姫」にも主人公の女性を象徴する花として登場します。そんな赤い椿の花言葉が「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」であるように、理想とされる日本女性の象徴なのかもしれません。

【柚子】YUZU 日本人の心のふるさと 古くから和食などに使用されており、その風味や香りは馴染み深く、精油としても好まれています。江戸では、ユズなどの柑橘類をベースにした非常に香りが立ちが穏やかな香りが、大人気でした。柚子は日本人の心のふるさと。長きにわたって日本人の暮らしの中に柚子の香りが浸透しています。

【和墨】WABOKU 世界三大美女も愛した香り 墨を磨る時に感じる、すがすがしく優雅な香り。これは墨に含まれる「龍脳(りゅうのう)」から発せられます。その香りはもちろん、希少で貴重なものだったことから古来より貴族たちに好まれていました。

〝日本のメーカーが技術を集結させ生み出した特殊加工ベルトを採用〟

「香-KAORU-」の放つ“香り”は特殊加工を施したベルトから生まれます。 日本の老舗香料メーカー、ゴムメーカー、そして時計メーカーがタッグを組んで作り上げた、JAPAN MADEの特別仕様。しなやかで肌にフィットする質感は、まさに日本人の繊細さを表すかのように、あなたを包み込みます。全ては日本の〝モノづくり〟から。

JAPAN MADEの特別仕様 『香 / 老舗香料メーカー、ゴムKAORU』が放つ“香り”は、日本のメーカー、時計メーカーがタッグを組んで作りあげたJAPAN MADEの特別仕様。 品質と精度で世界中から信頼を集めている「セイコーエプソン製」の3針クォーツムーブメントを採用。1秒間に32,768回水晶発振される振動を秒針の動きへ変え、その精度は月差±20秒以内と必要にして十分な品質を確保した日本製ムーブメントです。

商品紹介ページ(マルゼキ公式ウェブサイト)

販売ページ(ウェブサイト「楽天市場」マルゼキ楽天市場店)

〝顧客満足を最優先にオリジナルウォッチ作りに挑戦する〟

「〝マルゼキオリジナルブランド〟の『STAG TYO(スタッグ)』『LOV-IN BOUQUET(ラヴィンブーケ)』はブランドの雰囲気に合った店舗などで展開しております。『GRANDEUR(グランドール)』『GRANDEUR PLUS(グランドールプラス)』は時計専門店・百貨店・アパレルショップ、セレクトショップ、インテリア雑貨ショップなどで幅広く取り扱われています。」

【STAG TYO】スタッグ
新しい時代に生きるバイタリティと遊び心のあるスタイリッシュな男たちに贈るブランド。 STAGとは英語で牡鹿を意味し、大自然の中で悠然とたたずむ牡鹿をイメージしていますSTAGは多方面で活躍するクリエーティブ・ディレクター Roger Francis Clarke(ロジャー フランシス クラーク)氏がブランディングを監修しています。

【LOV-IN BOUQUET】ラヴィンブーケ
「LOV-IN BOUQUET」は、ファッションアクセサリーツールとして、「時計とブレスレットの重ね合い」「ルージュやネイルカラー、ファッションコーディネイトに合わせる」「シンプルなスタイルに、時計をアクセントとして合わせる」など、新しい時計スタイルの楽しみ方を提案する「コーディネイト提案型」ウォッチブランドです。

【GRANDEUR PLUS】グランドールプラス
グランドールとは、フランス語の偉大・最高級とういう意味の語源通り、ヨーロッパの歴史に支えられた本物だけが持つ優美な存在感、華麗なフォルムのオリジナル最高級時計。 高性能ムーブメントや高品質レザー、デザイン性の高い文字盤を使用したウォッチブランド『グランドールプラス』使いやすさや着け心地の良さはもちろん、着けてみてわかる本物の価値をプラスします。

【Donut Watch】ドーナツウオッチ
アジアで大人気の香港ファッションブロガーEVAとAMBERが立ち上げたPOPでキュートなブランド「Dress N Dazzle」から注目の「Donut Watch」が登場。本物のドーナツのようなディテールを再現したデザインと、思わず食べたくなっちゃうようなスイーツの香りがするハッピーな「Donut Watch」は身につけるだけで注目されること間違いなし。

〝マルゼキのOEM事業について〟

「当社では昨今、時計業界はもちろんのこと、ファッション業界をはじめとした異業種にも注目しております。現代のお客さまのニーズは、流行や個性など、様々な条件が重なり合っています。 その流れに対応していくには、一つの型にはまらない、柔軟な発想が必要だと考えています。時計づくりの技術力向上や創意工夫に加え、異業種から得た新たな知恵や経験、創造力を融合させることが市場拡大には不可欠ではないでしょうか? 当社ODM/OEM事業では、自社ブランドの有型を活用したご提案と、金型から製作するオリジナルウォッチも承っております。オリジナル時計からノベルティに至るまで、幅広いご要望にお応えいたします。」
●ファッション業界
メンズ・レディース共に、アパレルブランドやセレクトショップなど、様々なODM/OEM商品を生産しております。お客さまと弊社営業とデザイナーとで、コンセプトやデザイン、コストなどを検討しつつ、お客さまがご納得いくまで打ち合わせを行いながら企画を進めます。
●記念時計・ノベルティー
企業さまや百貨店さまからのご依頼により、記念時計やノベルティーの製作も承っております。用途やご予算に合った商品をご提案いたします。 「当社の生産ロット数は、有型:300 個~、新型:500 個より承っております。(条件により生産数量は変わります。)オリジナル商品からノベルティーに至るまで、幅広くご対応いたします。カラーバリエーションの展開も可能です。メッキは各色 100 個からお受けいたします。」

商号
株式会社 マルゼキ MARUZEKI CO., LTD.
住所
東京都文京区本郷2-15-13 お茶の水ウイングビル8F
代表者
代表取締役 関口 八重子
事業内容
時計の製造販売・ 時計・パーツのオリジナル商品開発
ホームページ
株式会社 マルゼキ

~おわりに~
腕時計は「ムーブメント」と呼ばれる時を刻むための歯車などがつくる内部機構と、時針・分針・秒針、文字盤、ケース、リストバンドなど、非常に多くの部品で構成されています。特に優れた腕時計に必要とされるのは、高精度に時を刻む「ムーブメント」だそうです。それ以外にも、高級感を伝えられるように精緻に作り込まれた多種多様な部品も必要となります。当社は、JAPAN MADEにこだわり「ムーブメント」については日本製を使用、製造した腕時計は、自社のオリジナルブランドとして販売しております。 加えて、OEM事業も展開しており、〝モノづくり〟の力は持たないが「自社ブランドの腕時計を販売したい」と考えている有名ブランドなどの企業にOEM(相手先ブランド名製造)による商品供給を行っており、我々が1度は耳にしたことがあるような有名企業とも多く取引を行っております。 値段の高いブランド時計が多くなってしまい消費者が迷っている時代の中、〝日本人に似合った時計〟を自社開発し、顧客満足を追求しながら革新的な発見と新しい傾向・トレンドについての情報を集められるように日々努力している当社は本当の意味で「消費者のことを考えたモノづくり」を行っている企業だと実感いたしました。
【レポーター】 上野支店:(リレーションG)高畑 陽輔、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート2

“小回りの利く船舶用送風機の専業メーカー”
「久保田工業株式会社さま」へおじゃましました!

代表取締役 久保田恒夫氏

小回りの利く専業メーカー」として取引先の様々な要求に柔軟に対応、標準的な送風機であればほとんど即納に近い、短期間で納品することのできる体制を確立されている同社の柏工場へおじゃまして、モノづくりの最前線をご紹介させていただきます。

久保田工業株式会社さまは、大正2年に創業され今年で105年の歴史を有しているまさに「100年企業」であり、その歴史は「鉄鋼材料および鍛造品の販売」から始まったとのことです。 確かに100年前といえば「第一次世界大戦」による好景気に沸いた時代でもあり、企業の設立も盛んだったという歴史的な背景もあります。それでも、その後の不況、第二次世界大戦を乗り越えて現在まで継続しているという意味では、社会に役立つ製品を提供して利潤を上げるという企業の使命を真摯に果たしている企業といえるのではないでしょうか 国内では数少ない「船舶用送風機の専業メーカー」として、豊富な経験と実績を持つ久保田工業株式会社の久保田恒夫社長にお話しを伺いました。

「〝船舶用送風機〟とは、主に船底に設置されている機関室へ燃焼用の空気を送る装置(機関室通風機)であり、外気を船内に取り入れる方向へ送風します。エンジンの運転に欠かせない機器であり、仮に機関室への送風が不十分になると、エンジンが不完全燃焼の状態となり高速運転が不能となるため、洋上での大事故へつながってしまう危険性があるのです。そのため、通常多くの船舶はこの送風機を複数装備しており、送風機の故障によるリスクを回避しています。」

「この他にも様々な用途で送風機が設置されおり、『船内各区画への通風機』『ポンプルームファン』『主機の補助送風機』として、当社では軸流ファン、シロッコファン、リミットロードファン、ターボファン、ターボブロアなど各種送風機を製造、それぞれ防爆構造を持ったノンスパークタイプのファンも主力商品の一つで、危険物質を運搬するタンカー、自動車運搬船などに多数ご採用いただいております。」

「こちらの送風機は上部に丸いハンドルがついていますが、中のダンパと繋がっておりハンドルを回すことでダンパが上下し、通風口を開閉できます。」 「通常時はダンパを開いてますが、火災時にはダンパを閉め「煙突効果」による炎や煙の拡散を防止することができます。マッシュルームの様な形状も波を吸い込まないように、深い笠にしたり樋を付けたりとご要望と船舶の仕様に応じて受注生産しています。」

「当社は、私の祖父:久保田安太郎が大正2年に現在の台東区上野で〝久保田安太郎商店〟を創業、父が2代目を、私が3代目を継いでいるのですが、当初は主として鉄鋼材料及び鍛造品の販売を行っていたとのことです。戦後になって社名を〝株式会社久保田商店〟へ変更した頃から「船舶用金物類」の販売が拡大したようです。昭和37年、東京大学生産技術研究所教授:勝田高司先生の指導を受け開発した船舶用送風機『スズカゼ』の販売を開始しましたが、現在でもその基本的な構造はほぼ当時のままとなっているんですよ。」

「昭和58年にびわ湖フローティングスクールとして就航した学習船『うみのこ』が、平成30年5月環境に配慮した電気推進システムの新造船として生まれ変わったのですが、こちらにも当社の『船舶用送風機』が多数採用されています。通常の船と違い琵琶湖内のみ航海している船なので、機会があったら大津港で当社の製品を実際に確認していただくことができると思います。」滋賀県立びわ湖フローティングスクール 

「当社においても、近年のデフレ社会の中で少量多機種の製品群の製造コストをいかに低減するかが長年の課題となっております。この問題を解決するべく資材管理や工程管理の効率を上げて一層の強化を図り、加えて社内でのIT化を一層進めて全従業員が情報を共有し、なお一層の技術力を持つことを目標としております。」

「材質につきましても鉄鋼製、ステンレス製、アルミ製、FRP製など各種の材料に対応可能ですし、自社内に各種試験装置を整備しているので、国内はもとより海外の船級協会の立会検査等あらゆる検査やテストが可能となっています。中でもIEC規格の防爆グレード(EExd IIBT4、IICT4等)を持った電動機を装備した特殊防爆型軸流送風機『KAME』『KFME』タイプをLNG等船向けに納入してかなりの実績を残しております。皆さんがよくご存じのディズニーシー向けの各種ボート、ステージ船にも当社の防爆型軸流送風機が多数納入されているんです。」

商号
久保田工業株式会社 KUBOTA KOGYO CO.,LTD.
本店
東京都台東区上野5丁目16番2号
工場
千葉県柏市船戸1711
代表者
代表取締役 久保田 恒夫
事業内容
船舶用送風機の開発・製造・販売

~おわりに~ 近年、創業100周年を迎える日本企業が増えており、これは第一次世界大戦の好景気をきっかけに多くの企業が立ち上げられたことによるものとされておりますが、多くの場合100周年を迎えられる企業は3%に満たないそうです。 企業にはだいたい30年に一度「代替わり」という重大な危機が訪れますが、その際に「事業承継できる後継者がいない」、「権限移譲が上手くいかない」などによって一貫性のある事業存続が危ぶまれることになります。 経営環境が激変する中、100年超もの長きにわたって事業継続されてきた当社には、創業者のモットーと経営方針、企業理念が精神的な支柱として脈々と受け継がれており、 一貫して船舶用送風機の開発技術力の向上に努めた“ねばり強さ”を実感することができました。 【レポーター】 上野支店:(リレーションG)高畑 陽輔、(支店長)三田 和彦

上野支店モノづくり最前線レポート1

“アイデアでモノづくりを進化”
「吉田電材工業株式会社さま」へおじゃましました!

代表取締役 松本匡史氏

「アイデアでモノづくりを進化する」をコーポレートスローガンとして掲げる、同社の三郷事業所へおじゃまして、モノづくりの最前線をご紹介させていただきます。

「アイデアでモノづくりを進化させ顧客満足に貢献する」 Yoshida Monozukuri Evolution Through Ideas for Customer Satisfaction

吉田電材工業株式会社さまは、昭和15年に創業され今年で78年の歴史を有している老舗企業で、その歴史は「電気絶縁材料の加工販売」から始まったとのことです。 現在では、電気絶縁材料以外の分野にも次々に参入されており、医療機器を始めとした産業機器の設計開発・製造、送配電用トランス(子会社にて製造)、サポーティングインダストリー事業(顧客の産業機器に用いられる部品の製造)の3つが事業の柱とされています。

長い歴史の中で育まれた、高度な技術やノウハウが独自の優位性を構築するに至り、業界内における高い参入障壁となっています。今まで培ったモノづくりの基盤をもとに、自社製品の設計から製造まで、専門性の高いメーカーとして更なる進化を遂げています。 「アイデアでモノづくりを進化する」というコーポレートスローガンに基づき、既存事業のみならず、新規事業にも乗り出すなど、革新的に挑戦を続ける、吉田電材工業株式会社の松本匡史社長にお話を伺いました。

「当社は、私の祖父が創業し、父(現会長)が2代目を、私が3代目を継いでいます。当初は、絶縁物の加工を行う会社でしたが、大手電機メーカーの協力会社として、様々な加工も内作できる体制になりました。特に、こちらの三郷事業所では金属や樹脂加工の他、難削材の機械加工、可塑性樹脂の射出成型やカーボン成型などあらゆる加工を自社でできるようになりました。」

「さらに当社の成長を支えたのが〝モノづくりワンストップ体制〟です。さまざまなモノづくりを社内で行っているのが大きな特徴で、一般的には機械加工なら機械加工、樹脂成形なら樹脂成形と、ひとつの分野に特化する工場が多い中、当社は様々なモノづくりを内作し、更に過去から蓄積した外部ネットワークによって、自社でできない加工なども、商社的機能によって調達・提供することができます。すなわち図面が1枚あれば、すべて物を揃えることができ、完成品組立まで社内で手掛けることができるのです。」

「医療機器部門は、当初お取引先の組立外注という立場でしたが、ある時『レントゲン機器の設計をやってみないか?』とお声かけいただいて、今では当社で設計、開発、製造まで行っています。部品調達から組立て完成まで、大手メーカーの完成外注工場として成長してきた当社が、モノづくりの幅を広げていく中で、いつしか自社ブランドの製品を製造するメーカーとして30年以上の歴史を築き上げることになりました。」

「去年の4月に吉田電材工業株式会社新潟事業所を、株式会社ヨシデンとして分社化し、より専門特化する体制といたしました。当社では『差別化』をキーワードに、各分野で当社が強みを持てる事業を残し、そうでない事業は縮小してきました。たとえば、機械加工部門では顧客の要望に応じた加工機械の更新を進めるともに、加工が難しい難削材と言われる材料の加工にも注力しています。」

「設計から部材調達、そして完成品まで取り組める態勢、更に他社にない加工ノウハウなどの強みをより最大化すべく、最近ではWEBマーケティングに力を入れています。
ホームページは専門の業者に改善を依頼し、当社がヒットしやすく設定されています。 自社ブランド製品のひとつに『巻線機』という製造機械がありますが、これはインターネット経由でのマーケティングが中心で、ネットからの引き合いと成約した場合のリピート受注という形で事業が成立しています。仮に巻線機の受注がいただけなかったとしても、巻線機を使う企業に対し、絶縁材料をセールスできるなど、新たなマーケットの開拓に繋がっています。さまざまなモノづくりの製造機械を自ら設計・製造し、生産を効率化しているという点も当社の特徴ですが、自社の製造工程を、自社設計の製造機械を開発して効率化を図っている企業は、中小企業では珍しいのではないでしょうか。」

「当社はコーポレートスローガンに『アイデアで物作りを進化する』と掲げているのですが、次のステップでは、知的財産を活用した差別化を進めていかなければならないと考えております。その中の取り組みの一つとして、従業員がひと月に1人ひとつ『改善に繋がるアイデア』を出すルールを作っています。新潟の従業員は150人ほどいて、その150人が1ヵ月にひとつ必ず改善アイデアを出すことになっています。そうすると1ヵ月で150件、年間で約1,800件ものアイデアが生まれます。そのアイデアがいくらの価値があるのか算定して、素晴らしいアイデアに対しては表彰という形で従業員にフィードバックするという取り組みを10年以上に亘って実施しています。」

「私の座右の銘は『好きこそ物の上手なれ』『足踏みしてても靴は減る』なんですが、まず仕事は興味を持って楽しんで仕事に取り組む方が、嫌なことをやるよりも技術の習得やスキルの向上などに繋がり、結果的に会社にとっても原動力になると思います。また、若いうちは苦労したり、我慢しなければならないこともありますが、その段階を過ぎたら、自分の好きなことを思い切ってやってしまうようになって欲しいです。私自身も「自分が興味をもって取り組める仕事」を大事にしています。その姿勢を貫いてきたからこそ、周りの人も面白がってついてきてくれるし、人の何倍も働いて来られた力の源泉になっているのだと思います。そういう人たちと共に会社を成長させていくのが、これから叶えたい理想ですね」

商号
吉田電材工業株式会社 YOSHIDA DENZAI KOGYO CO.,LTD.
本社
東京都台東区台東三丁目43番6号
代表者
代表取締役会長 松本 康男 / 代表取締役社長 松本 匡史
事業内容
電気機器の製造販売・合成樹脂(電気絶縁材料を含む)の製造及び加工販売 医療用機器の製造販売会社
ホームページ
吉田電材工業株式会社 

~おわりに~
戦前・戦後の混乱期から現在に至るまで、モノづくりで日本経済の基盤を支え続けてきた、吉田電材工業株式会社様にお伺いして、独自のアイデアを駆使し、自社の技術を突き詰めて新しい製品を開発、製造している「モノづくり企業」の本質を少しだけ理解できたと思います。モノづくり企業には大企業も存在していますが、多くは町工場からスタートした中小企業であり、モノづくりを行っている中小企業が持っている強みと課題、そしてそういった課題を解決していくための方策や様々な支援について、これからも信用金庫として取り組んで参りたいと思います。
【レポーター】 上野支店:(事務G)松田 俊人・近藤 彩香、(支店長)三田 和彦