東書文庫は、2007年に渋沢史料館、紙の博物館、国立印刷局王子・東京工場とともに経済産業省から
「洋紙の国内自給を目指し北海道へと展開した製紙業の歩みを物語る近代化産業遺産群」内、
“東京都北区の製紙関連遺産”のひとつとして近代化産業遺産に認定されています。
明治維新を契機に、紙幣・証券類を始めとする大量な印刷物類作成の為、洋紙の需要が増大し、
国定教科書や掛図も和紙に替わり洋紙で作られました。
輸入品に依存していた洋紙は官民による国産化の動きが始まり、渋沢栄一等により、
工業用水に恵まれていた王子の地に製紙工場が建設されました。
その後、生産量拡大を目指して北海道にも製紙工場が設けられる等、
製紙業の発展は国内産業創出と技術革新の末、「製品の国産化」を達成した事例を象徴する
産業史上重要な出来事とされています。
東書文庫にはこうした近代産業発展の過程で生まれた数多くの国産洋紙による教科書が所蔵され、
その一部が展示される等、教科書の歴史を間近で見ることが出来ます。
栄町 図書館
東書文庫(東京書籍株式会社附設教科書図書館)▸栄町停留場
http://www.tosho-bunko.jp/